デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会の報告に思う

デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会の報告が、2010年6月28日に出されました。

本懇談会は、総務省、経産省などの共同懇談会で、昨今、電子書籍・電子出版を巡る動きが激しい中、出版物の収集・保存の在り方、知の拡大再生産を前提とした出版物の円滑な利活用の在り方などを検討していました。

アマゾンのKindle(キンドル)、アップルのiPad(アイパッド)などが発売され電子書籍ブームが起きつつある中、日本の電子書籍への取り組みに興味があったので、本懇談会の報告を読んでみた次第です。

本懇談会の報告には、電子書籍を巡る動向や課題などが、コンパクトにまとめられていて、電子書籍の現状を把握するのに、いい資料だと思いました。

そして、電子書籍を普及させるに当って、数々の課題がある事が再認識できました。

<課題1> 著作権

電子書籍になって、コピーフリー的に出版物が読まれるとすると、出版物の作者や出版社に利益が落ちにくくなり、出版物を生産する人のやる気をそぎ、出版物の量と質が落ちる気がしました。

電子書籍になっても、それなりの利益が出版物の作者や出版社に落ち、知(出版物)を再生産できる仕組みが必要と、改めて感じました。

<課題2> 図書館の位置付け

図書館の蔵書が電子化され閲覧が自由にできるようになるとすると、電子書籍の販売業者と図書館が競合してくると思います。

無料で書籍を閲覧できる図書館が、知の再生産に果してきた役割(書籍は人の共通財産で、それらのストックを利用して、新たな発見・発明などが行われてきた)は否定できず、図書館と商用の書籍販売をどうバランスをとるのか、難しい課題だと思いました。

<課題3> 縦書き、ルビ

日本の書籍には、縦書き、ルビ入りなどの特徴があるようで、世界的には特異な存在のようです。海外では、書籍は横書きが主流のようで、ルビも日本ほど使われていないようなのです。

縦書き、ルビなどは情報・知を見える化するための工夫だと思います。

電子書籍の文書フォーマット、文字コードが、縦書きやルビなどを無視した形で標準化されるとすると、情報・知の表現に不具合をきたすのではないかと感じました。

一方で、日本独自仕様の文書フォーマットなどを作ると、又、ガラパゴスになりますし、難しい課題だと感じました。

<課題4> 異なる電子書籍端末・プラットホーム間での相互運用

一度購入した電子書籍であれば、電子書籍端末が変わろうが、利用する電子書籍配信業者が変わろうが、利用できる必要があると思います。

電子書籍配信業者との利用契約をやめた瞬間、それまで購入した電子書籍が見れなくなるとすると(そうした業者もあるようです)、紙の書籍を買います。


この他にも電子書籍を巡る課題は多々あると思いますが、1つ1つ課題が解決され、本を読む環境が今以上によくなればと感じた次第です。



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